2021年4月 栄養士のブログ③

栄養士コラム

“見た目年齢” 若返り!? 髪とホルモンの関係~女性編

こんにちは!
管理栄養士の五十洲(いそす)です。
季節のお悩みや最近話題になっていることについて、栄養士の視点で、皆さまに役立つ情報をお届けしております。

紫外線が気になり始めるこの時期に増える、頭皮や髪のトラブル。
前回は、頭皮のエイジングを防ぐためにおすすめの栄養素をご紹介しました。

今回はさらに、頭皮や髪の状態に影響する「ホルモンバランス」に着目してみます。女性と男性ではそのメカニズムが異なるため、男女に分けてご紹介していきたいと思います。

今回は、女性編です。
美しい髪を保つために大切な女性ホルモンの働きと、女性ホルモンのバランスをサポートする栄養素をご紹介します!

髪と女性ホルモンの関係

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、健康的な髪を生成・維持するために欠かせません。エストロゲンの分泌量が少なくなると、髪の成長が抑制されたり、ハリやコシ、ツヤのない髪が生成されやすくなります。
女性が髪の変化を気にするタイミングとしては、「出産後」「30代以降」「更年期」が多く、いずれも女性ホルモンのバランスや分泌量が大きく変化する時期と重なります。このことからも、ハリ、コシ、ツヤのある美しい髪と女性ホルモンとは密接に関係していることがわかります。

正常なヘアサイクルとは?

ここで、1本1本の髪が生えてから抜けるまでの周期(ヘアサイクル)を把握しましょう。健康な髪は、約3年から6年かけて「成長期」→「退行期」→「休止期」という一連の流れを経て抜けていきます。

●成長期(3~6年)
細胞分裂が活発に起こり新しい髪の毛が太く長く伸びる期間で、健康なヘアサイクルのうち約9割が成長期に当たります。成長期はさらに3段階に分かれます。

【成長期1】
新しい髪が生まれる最初の段階。古い髪が抜けるのと同時に、毛母細胞(髪をつくり出している細胞)が分裂を開始し、新しい髪をつくり始めます

【成長期2】
新しく生まれた髪が成長し、古い髪を押し出そうとする段階です。この時期になると古い髪はシャンプーやブラッシングなどで簡単に抜け落ちるようになります。

【成長期3】
古い髪が抜け落ち、新しい髪が長く太く成長する時期です。

成長期1~3の間は毛母細胞が活発に働き、男性で約3~5年、女性で約4~6年育ち続けます。
髪全体の約80~90%はこの成長期にあるといわれています。

●退行期(2~3週間)
毛母細胞が寿命を迎えて細胞分裂が減少し、髪が成長しなくなる段階です。やがて髪の毛が毛母細胞から離れて完全に成長をやめるまで約2~3週間かかります。 髪全体の1%ほどが退行期の段階にあるといわれています。

●休止期(2~3か月)
毛母細胞の分裂が停止し、休止期に入り脱毛が始まります。成長が止まった後は、頭皮表面に向けてだんだんと上に上がっていき、抜け落ちる準備をします。2~3ヶ月間この状態が続いている間、頭皮の奥では新しい髪の毛をつくる準備が始まります。
休止期の状態は、髪全体の10%~20%を占めているといわれています。

髪の一生は、このようなサイクルになっています。
髪が抜けやすくなったり、細くなってボリュームが無くなったりするのは、このサイクルに支障が起きたとき。特に成長期に支障が起きるのが問題です。成長期に支障が起きると髪は長く太く成長せず、短く細い髪が増えて地肌が見えてしまうような状態になります。また成長期が短くなると、早めに退行期や休止期に入り、抜ける準備を始めてしまいます。その間に新しい髪の準備が間に合わず、古い髪が抜けているのに新しい髪が生えてこないといった状態になります。

成長期の維持に不可欠なエストロゲン

女性ホルモンのエストロゲンには、ヘアサイクルのうち重要な成長期を維持する働きがあります。エストロゲンが減少すると成長期を維持することができず、抜け毛や薄毛、ボリュームダウンなどの悩みの原因になるのです。

エストロゲンは、20代後半にピークを迎え、30代からは分泌量が少しずつ減少していきます。なんとなく、髪にボリュームがなくなったり、ハリ、コシ、ツヤがなくなったと感じ始めるのはこの頃。
40代以降はさらに分泌量が減少し、閉経を迎える50歳前後の10年間ほどを更年期と呼びますが、この頃にはより悩みが顕著になりやすいようです。
出産後に抜け毛が増えるのも、エストロゲンの減少によってヘアサイクルが乱れることが原因です。

ホルモンの働きを補う栄養素

年齢を重ねることでエストロゲンが減少するのは誰にでも起こる当たり前のことですが、それによって起こる不調や悩みはできることなら回避したいものです。そのサポートにおすすめの栄養素をご紹介します。

●イソフラボン
大豆の栄養素として知られるイソフラボンは、エストロゲン様作用をもつことでホルモンバランスをサポートします。より厳密にいうと、イソフラボンは腸内でエクオールという物質に変換されて効果を発揮します。しかし、エクオールに変換する腸内細菌を持っている人が日本人では約50%にとどまることがわかっています。(それでも欧米に比べると多い割合です。)そこで、エクオールをそのままとり入れることも注目されています。

●DHEA
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)とは、男性ホルモンのテストステロンや女性ホルモンのエストロゲンをつくる材料になるホルモンです。25歳頃をピークに男女ともに減少するといわれ、体内にDHEAが多い人ほど若々しく健康的であるともいわれています。
DHEAを増やすには、ジョギング、サイクリング、水泳などの軽い負荷のかかる運動がおすすめ。食事にはなかなか含まれませんが、自然薯にはDHEAの前駆体であるジオスゲニンが含まれ、DHEAを増やす働きがあるとされています。日本ではDHEAそのものは医薬品扱いになりますが、海外ではDHEAを配合したサプリメントも存在します。

いかがでしたでしょうか?
女性ホルモンの働きをサポートする栄養素を積極的にとり入れて、健康的で美しい髪のキープを目指しましょう♪

次回は、髪とホルモンの関係~男性編~をお届けします!